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集中治療室(ICU)が一般病棟と異なる4つのポイント

こんにちは。元ICUナースのカナです。

看護学生

集中治療室はどんなところなんだろう。一般病棟とは何が違うのかな。

ICUナースに憧れるけど、ICUってどんな特徴があるのかな。

こういった疑問にお答えするために、以下のポイントを押さえていきます。

①対象患者

②病室

③ベッド周囲の環境

④看護師数

集中治療室(ICU)が一般病棟と異なる4つのポイント

ICUNS

集中治療室は英語でIntensive Care UnitICU)と言いますよ

この記事を読むと、ICUの特徴4点に加え、ICUが一般病棟・ER・オペ室と何が違うのかについても理解できるようになります。

ICUについて単純に知りたい人や、これからICUで仕事をしたい人にも役立つはずです。

では、詳しく説明していきます。

①ICUには手術直後や重症な急性期の患者が入院

・術後の急変リスクのある患者

・長時間の手術後

・大掛かりな手術後

・急性呼吸不全、慢性呼吸不全の急性増悪

・急性心不全

・薬物、ガスなど各種の重症中毒

・意識障害患者、あるいは神経系疾患

・重篤外傷、重症熱傷

・重度代謝異常

・ショック

・心肺蘇生後

簡単に言うと、内科外科に関わらず全科対応できる場所であり、術後や重症な患者さん、多種の医療機器が関わる難しい管理が必要な患者さんが入院します。

ICUで集中的に治療やケアを行い、超急性期の状態を脱してできるだけ早く回復し、一般病棟に移ることを目指して治療やケアを行います。

②オープンスペースに並んだ高級ベッド

ICUの最低病床数は4床(ベッド4つ)です。

総病床数は病院によって異なり、ICUも同様で、病院によって病床数は異なっています。

5床程度の小規模なICUから30床を超えるICUもあり、規模は様々です。

ベッドの配置として、個室もあればカーテンのみで区切られたオープンスペースにベッドが並ぶこともあります。

患者さんの状態の変化にすぐに気づくことが出来るよう、ナースステーションからベッドサイドまでがよく見えるようになっています。そういった理由から、おそらく個室よりもオープンスペースに並ぶベッド数の方が多いでしょう。

ちなみに、ベッドは一般病棟と異なるベッドであることが多いです。

とても多くの機能を兼ね備えているベッドで、意識が無く自分で体位を変えられない患者の代わりにベッドマッドの圧を変化させて体圧を分散させる機能や、急変時にすぐに心臓マッサージができるようにワンボタンでベッドマッドが板状に変わるような昨日もあります。

ものによりますが、ベッド1つで800万とかww

③ベッド周囲に医療機器

ICUには様々な患者が入院しています。健康な人と同じように意識がある人、話ができる人、逆に意識がない人、話ができない人、疾患やその人の病態によって様々です。

そしてICUの患者はいつ急変(状態が急激に悪化方向に変わること)してもおかしくないのですが、意識の有無に関わらずすぐにその変化を医療職が捉えられるようベッドサイドにモニターが設置されており、患者の心拍数、呼吸数、血圧、血中酸素濃度などを常にモニタリングできるようになっています。

モニターは医師や看護師が見られるように多少明るいですし、何かあった場合にはランプや音で知らせます。

先述したように病室は基本的にオープンスペース、ベッドとベッドの間はカーテン1枚で区切られた空間になるため、そういったモニター音や周りの光、声や歩く音などがよく聞こえてしまう環境になります。

意識があり、状態が回復してきている患者さんにとっては、少し苦痛に感じるくらいの空間かもしれません。

④看護師の配置基準は2:1

病院はそれぞれベッド数に対して何人の医療職を配置しなければならないかが決められていますが、細かく基準があり、一律ではありません。患者7人に対して看護師1人の病院もあれば患者10人に対して看護師1人の病院もあります。

ですがそれは一般病棟の配置です。

ICUの場合は、ベッド数2床に対し1人の看護師が常に勤務する必要があります。つまり、10床のICUであれば5人の看護師が必要です。

ただし、一般病棟も同じで、この最低人員数ではとても業務はできません。そのため、大抵の場合は、夜勤はこの最低人員数の配置となり、日勤はより余裕のある人数が配置されています。

ICUの看護師は一般病棟よりも患者に対しての人数が多いため、患者のナースコールにも素早く対応できます。きめ細かい看護ケアができるのは良い点である一方、援助をし過ぎることで患者の自立を妨げる要因にもなるため、看護師はどのような場合にも患者に応じたケアをすることが求められます。

豆知識)コードブルーから学ぶ:雰囲気やフライトナースについて

最近ではコードブルーが人気で、幅広い世代に有名です。

そのドラマの中で、時々、救急処置後にベッドで寝ている患者さんと医師とのシーンがありますよね。ベッドが横に並んでいたり、ベッドサイドにモニターや多くの医療機器が設置されていたり。その空間がまさにICUと同じ感じです。ERにも病床があれば、ICUと同じうような病室になります。(EICUと言いますよ)

ちなみに、コードブルーで出てくる救命救急センターはERで、ICUとは異なります。ドクターヘリ、カッコイイですよね。

医師とともにドクターヘリに乗り込む看護師はフライトナースと言いますが、フライトナースになるためにはICUナースではなくERナースになリましょう。

病院によるかもしれませんが、多くの場合はERナースとして経験を積んだ後、フライトナースになることができます。多くの知識や技術、医師にも負けない判断力が必要になりますので、多くの経験値が求められます。

豆知識2)ICUがERやオペ室と異なるポイント

よくICUERやオペ室が混同されていますので、違いを簡単にご説明します。

ERは初期治療をする場所

病院へ搬送後、初期治療が行われる場所です。

ここで全身状態が確認され、必要な治療等を考え、その後どこの病棟へ入院し管理を行うのかを決めていきます。

オペ室は手術を行う場所

手術のみを行う場所。複雑な治療を行うことはできないため、治療が必要な場合にはICUへ搬送し管理をします。

ICUナースがオペ室ナースを兼任すると思っている人も多いですが、ICUナースとオペ室ナースは全くの別物です。オペ室はどこの科とも異なる特殊な技術が必要です。ただし全外科手術に対応する必要がありますので、外科系(眼科・耳鼻咽喉科などの手術が必要な科を含む)の知識が必要になりますよ。

ちなみに、簡単な外科手術的な治療は、ERICUでも可能です。設備や清潔度は手術室の方が勝るため、大きな手術、複雑な管理が必要な場合には、手術室で行うことが基本です。

最後に:患者様・ご家族様へお伝えしたいこと

いかがでしたか?ICUが他病棟とどのように違うのか、何となくわかりましたか?

もしあなたが医療職ではなく、患者やその家族としてこの記事を読んでいるのだとしたら、ICUへ入院するから、ICUへ入院しているから、そういった理由でこの文章を読んでいるのかもしれません。

患者や家族の立場として「ICUでしばらく様子を見ましょう」と医師から言われたら、それが自分でも家族でも、とても驚くと思います。そして怖いと感じるかもしれません。

ですが、ICUは“集中治療”ができる場所です。必要な知識や技術を持つ看護師が常時そばにいます。

もし、何かわからないこと、聞きたいこと、不安なことがあれば、いつでも看護師に相談してみてください。「看護師はいつも忙しそうで話しかけられない」と感じるかもしれませんが、ICUの看護師は一般病棟よりも患者数に対して多くの人数がいますし、いつでも患者・家族からの声かけを待っています。

遠慮せず、話しかけて大丈夫ですよ!基本的にICUナースは優しいんです 🙂



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