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P/F比を活用した酸素化評価【ICU・集中治療室看護】

こんにちは。

元ICU看護師のカナです。

患者の呼吸状態についてアセスメントを行う際、酸素化の評価を同時に行うことが多いと思います。

呼吸器関連疾患の場合には特に、肺におけるガス交換障害の程度がどの程度なのかを評価することが重要です。

P/F比とは酸素化を評価する指標のこと

P/F比とは、呼吸状態の酸素化を評価する指標のひとつです。

P→PaO2=動脈血酸素分圧

F→FiO2=吸入気酸素の割合

つまりP/F比とは、吸入している酸素を考慮して酸素化を評価できる指標になります。

P/F比の計算方法

PaO2(P)をFIO2(F)で割ります。

簡単ですよね?

人工呼吸器をしようしている場合はFiO2はすぐにわかると思いますが、カニューレやマスクをしようしている場合のFiO2は大丈夫ですか?

ちょっと不安な場合には、この記事の最後で示しておきますので、確認してくださいね。

SpO2ではダメなのか?

簡単に呼吸状態を評価する指標のひとつとして、SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)が挙げられます。

しかし、ここで考えてみるべきことがあります。

酸素3LフェイスマスクでSpO2:96%である場合と、酸素5LフェイスマスクでSpO2:96%だった場合、SpO2が同じ数値だからガス交換能が同じと言えるでしょうか?

いえ、違いますよね。

そもそも投与されている酸素量が異なるため、SpO2が同じ数値だったからと言ってガス交換能が同じかと言うと、そうではありません。

PaO2で評価する場合も同じですが、この場合のように、単に酸素化の結果として出ている数値だけを比較してもガス交換能の比較は難しいです。

投与されている酸素量と言う条件が異なりますので、その条件を考慮した上で比較しなければ、酸素量を変えてガス交換能がどうなったのかを考えることができません。

例題

例えば・・・

人工呼吸器装着中のAさんは、入院初日、FiO2:0.8のときPaO2:250でした。

次の日、酸素を減量してFiO2:0.7にしたところ、PaO2:210となりました。

前日と比べ、ガス交換能は改善しているでしょうか?

計算してみましょう。

入院初日の酸素化は? → 250÷0.8=312.5

翌日の酸素化は? → 210÷0.7=300

以上から、翌日の方がP/F比が悪くなっているため、ガス交換能は悪化していることがわかります。

P/F比の基準値、診断指標

数値基準や診断指標は以下のようになります。

PF比400以上 → 正常値

PF比300未満 → 呼吸不全

PF比200未満 → ARDS

最後に

このP/F比は簡単に求められますので、BGAなどの検査時にはPO2だけをみるのではなく、その時のFiO2も考慮してアセスメントできるようにしましょう。

ただし、人工呼吸器をしようしている場合には、PEEPなどの他の要素もPO2へ影響を及ぼしますが、P/F比ではそこまでの考慮ができませんので、悪しからず。。。

おまけ:酸素投与とFiO2

酸素の投与方法には様々な種類があります。

カニューレやマスクなどがあります。

そういった方法で酸素投与がされている場合、FiO2がだいたいどのくらいになっているのかは、下図のようになります。

P/F比計算ではFiO2が必要になりますので、酸素投与方法がどのような場合でも計算できるように確認しておきましょう。

ちなみに、Room Airは酸素21%ですので、FiO2:0.21となります。

 

 

 

 

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